ショッピングモール

ショッピングモールについて、私は懐疑的です。

ジャスコやゆめタウンのようにリアルな店舗ならわかります。
店子はそのスペースにお金を払い、売り上げから上納が必要ですが、
イオンがお客を運んできてくれます。独自にお客を確保するコストよりも
家賃と上納金の方が安いからです。
さらにイオンとしても、お客の確保コストや建築コストを集合店舗にすることによって下げることができます。両方ともコストダウンが可能です。

ただ。。。

ネットでもモールというからには、各店舗が独自にお客を確保するよりも
安い家賃と上納金である必要があると思いますが、ネットではそのバランスが
容易に崩れます。独自に集客するほうが実際低コストです。楽天以外は。
楽天も安いわけではないですが、少なくとも集客力はありますよね。実際YahooやGoogleに相当な広告料を払っているはずですし、検索も上位にきやすいようです。

さらに、ネット上ですから、カートシステムは統一できても、送料や決済は統一できません。かえってカートシステムの統一によって、店舗によっては利便性が損なわれる可能性が高いです。
また、統一画面によって、もしくは顧客の意識によって、お客様はなにを買っても、楽天から買った、という記憶しか残りません。店名を覚えてもらえず、リピータにもなりにくいです。また買おうと思っても、その人はそのお店のページに直接は飛ばず、楽天検索を使います。安い違う店があったらそちらで買うでしょう。やっぱり楽天で買った、という意識しか残りません。店舗としては致命的です。

結局今はネットで集客する方法がいまいちよくわかんないから、モールに参加しちゃえ、とか意識レベルの低い人がとりあえずモールだったら売れるだろう、という過渡期な状態な気がします。あ、逆かな。Web1.0的なモールが成熟期になって、次がまだ見えないからとりあえずモール、ということかも。

逆に言えば、技術や知識をショップに要求せずにに独自ドメインで仕組みと集客と売り上げが作れたら、それはネットショッププランナーという形で肩書きになるでしょうね。
でも、たぶんそういう人は、ひとのためには動かず、自分でネットショップを作ったり、ドロップシッピングやアフィリエイトをして、人のためにではなく、自分のためにその能力を使うでしょう。そっちのほうが儲かりますから。

私がもし、友人からネットショップで相談されたら、楽天で月20万程度払って気合いいれて流通を作るか、低価格なサービスで月2000円程度でまずは当たりをつけてみれば?広告は自分でYahooやGoogleに掲載したり、ヤフオクで宣伝できるし。といいます。

最近ではここは気になります

これはあくまでモール出品者からの視点です。逆にモールを運営する立場でいうと、出品者からいかにうまく金を巻き上げる仕組みをつくるか、と営業力に尽きるでしょうね。

もうちょっと本質的な部分を考えてみると、GoogleやRSSなどで情報検索コストが限りなく0に近づく時、ネットのどこにその情報があるかに果たして意味があるのかどうか。。。
これは、私が考えているネットでビジネスたりうる「広告」と「物販」両方とも仕組みが変わってしまう可能性を秘めていると思います。
なぜアフィリエイトがあれだけ盛り上がったか。たくさんの被リンクができるからです。
効率を考えると、誰にでも情報を発信する広告と、知りたいと思っている人だけに情報を発信する狭告では、ネットでは狭告のほうが効率がいいんだと思います。
9/3現在、Googleアドワーズで「キャッシング」という単語で検索してみたらクリック単価\2,000で1日の予想クリックが50回。1日の費用が10万前後です。
同じくパソコンで検索したらクリック単価\100で予想クリックが1000回。1日の費用が10万前後です。
単語によってこれだけ違いますが、不思議と費用はおなじくらいの結果でした。

今はネットのサービスはいろんな動きがあり、それがネット上にかならず存在するという理由で情報収集は簡単です。先入観なしでモノをみれる力が必要ですね。